「衝突」ルール OBから批判噴出 張本氏が改めて一刀両断

 
ソフトバンク・川島は二塁上で日本ハム・田中のスライディングで負傷

 今季から導入されたコリジョン(衝突)ルールに対し、球界OBから批判が噴出している。「クロスプレーはエキサイティングで野球の醍醐味の1つなのに、新ルールはつまらなくしている」。ある程度は予想された反応ともいえる。

 3日のTBS系サンデーモーニングの「ご意見番スポーツ」で、張本勲氏は改めてコリジョンルールを一刀両断した。

 「昔は(捕手やベースカバーの野手が)ブロックしても(本塁の)一角を空けていた。私は(同ルールに)反対。(クロスプレーに)ケガは付き物、スリルが良い。意図的にぶつかったのはアウトにすればいい」

 また巨人OBは、日本野球機構(NPB)の組織的な問題を指摘。「NPBには現場を熟知したプロ野球OBがご意見番的な立場で存在しないから、コリジョンルールなどが採用されてしまう」という。

 だが今季から導入されたのには理由がある。日本プロ野球選手会(嶋基宏会長=楽天)が「選手のケガ防止のために」という目的でNPBに対し実現を要望したこと。それをNPBが受け入れたのは、昨季から大リーグ機構(MLB)が実施しているからだ。NPBの野球規則では、大リーグで導入された主な新ルールは、1年遅れで採用するのが慣例だ。

 巨人・長嶋茂雄終身名誉監督は、以前から「メジャー野球は体のぶつかり合いの格闘技だから面白い」と惚れ込んでいた。監督として「乱闘が起きた試合は絶対に負けられないぞ」と選手にハッパをかけていた。

 だがメジャーでも本塁ベース上、二塁ベース上での衝突で大ケガをした選手が出たことから、同ルールを採用した。

 時代の流れなのだろう。が、互いに体を張ったクロスプレー、そこから起こる乱闘など長嶋氏が愛した格闘技野球がなくなるのは団塊の世代としては寂しい。侍ジャパンの常設などで、12球団間の選手の仲が良すぎる仲間意識も気になる。 (江尻良文)