ソフトバンク・工藤監督、混パ歓迎 今季は迷走も8、9月が勝負

 
チームが乗り切れない状況であっても、工藤監督は焦っていない

 ソフトバンクは3日の日本ハム戦(東京ドーム)で3-4と逆転負け。投打がかみ合わず、今季初のカード勝ち越しを逃した。

 この日までの8試合で3勝4敗1分け。2年連続日本一チームは現時点で盤石の戦いができていない。そのためパ・リーグは首位ロッテから最下位オリックスまで2ゲーム差にひしめく混戦模様だ。

 昨季は2位・日本ハムに12ゲーム差をつけ大独走したチームが、今季は借金1と大苦戦。工藤公康監督(52)の表情は険しいが、それでも「(5球団との)対戦がひと回りするまでは、勝率5割をキープしていればいい」。昨季と全く違う展開である“混パ”は望むところだという。

 チーム状態が万全でないことを理解した上で、常に最悪の状況を想定しながら先を見据えて戦うのが“工藤流”だ。昨季から続けているスタイルは、混戦になっても変わらない。

 工藤監督は現役時代から、理想の監督像を持っている。特に尊重しているのは、西武時代に広岡達朗、森祇晶の両監督から学んだ指揮のスタンスだ。

 当時を知る西武の球団幹部は「広岡さんと森さんは、シーズンでの勝負どころは8、9月と2度訪れるとみて、ここに照準を定めていた。工藤監督は2人の指揮スタイルを理想とし実践している。混戦になっても采配で生きるはず」と明かす。

 また工藤監督は2人を反面教師にした部分もある。特に負けた試合では決して原因となった選手をやり玉にあげない。あくまでも選手の力を最大限に引き出すことを念頭に置いて指揮している。球団OBは「だから今のチームは選手と監督が結束できる。混戦になっても最後に生き残るはず」と強調する。

 工藤監督にとって“混パ”は大歓迎だ。 (スポーツライター・梶原昌弥)