7月12日、新宿ミラノ2にてアニメ映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0』公開記念のトークショーが行われた。
本作は1995年に公開された『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を押井守監督自らがリニューアルした作品。このアニメ映画は『マトリックス』にも多大な影響を与えた作品で、アニメファンだけにとどまらず海外のクリエイターにも熱烈なファンが多いことで有名だ。
今回のイベントは、押井監督をはじめ、田中敦子(草薙素子役)、大塚明夫(バトー役)、榊原良子(人形使い役)と豪華なキャストのトークが聞けるということもあり、映画とそのイベント見たさにチケットは完売、会場は超満員の観客で溢れかえった。
主役を演じた田中は、「草薙素子は、私にとって例えて言うならば、長く付き合っているんだけどなかなか本性を見せてくれない恋人みたいな存在で、ともすればするりと手の中から抜け出してどこか遠くへ行ってしまいそうな危うい存在です。でも『攻殻機動隊S.A.C』や『イノセンス』のときのように、必ず私の元に戻ってきてくれる人です」と語った。
続いて榊原は「1995年公開当時は、尊敬する大先輩の家弓家正さんが声をあてられました。今回押井さんが(人形使いを)女性でやりたいとお話をしてくださったときに、重責を担うような感じでした。収録の3週間前に台本をいただきましたが煮詰まってしまって、哲学書まで読んで存在意義について考えて準備をしておりました。家弓さんとは違う私なりの解釈で楽しんでいただけましたでしょうか?」と観客に問うと、会場からは絶賛する拍手が起こった。
そして、司会者が大塚に「13年ぶりに声を入れるときに意識したことはありますか?」と質問すると、「同じ役だけど、人形使いが女性となったときに、素子の関係も少し変わってくるわけですね。嫉妬心みたいなのが今回は少なく、そのことで変えようとしなくても勝手に変わるだろうと踏んでやってみました。僕が特に気をつけたのは意図してセリフや芝居の仕方をこねくり回さずに、なりでやってみようというのが一番大きいですね」と語った。
また押井は、リニューアルをするきっかけについて「僕はリメイクすることは基本的にはやってこなかったし、今後もやらないと思います。この作品に関しては一つだけ心残りなのは、評判になったのにも関わらず、意外にスクリーンでご覧になった方は少ない。比較するのもおこがましいけど、『ブレードランナー ファイナルカット』が公開されたときに、自分の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』ももう一度作り直してみたいと思ったことも確かです。もう一つ、過去の作品を振り返るだけではなく、これから自分がどんな映画を作っていくのかというブリッジでもあり、現時点で僕がやりたかったのを一部を作品に込めたつもりです」と語ると、観客は真剣に押井監督の考えを聞いていた。
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0』は全国で5館しか公開していないが、大ヒットにつき来週19日から「サロンパス ルーブル丸の内」「渋谷東映2」でも公開することが決定。そして8月2日には押井監督最新作『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』が全国公開され、この夏は独特の世界観や設定が魅力な押井作品が話題になることは間違いない。
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』公式サイト
http://sky.crawlers.jp/
2008/7/22アニ★ロコ
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