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【最強!!バフェット流投資術】フレンチに“経営”概念持ち込んだ「ひらまつ」 現地調達でワイン提供、他店では3倍の価格 株主優待イベントも魅力

 フレンチ・レストランのほとんどは赤字経営だといわれる。店の格式を維持したり、口うるさい顧客を満足させるために、食材費を削るのが難しいことなどが大きな原因だが、そもそも経営という概念がなかったのも事実である。

 その業界に「経営」という概念を持ち込み徹底させたのがひらまつ(2764)創業者の平松博利氏である。フレンチの大御所ポール・ボキューズ氏にその才能を高く評価される天才シェフであるだけでなく、一流の経営者である。

 例えば、店舗で提供するワインはすべてひらまつが現地で買い付けるので、日本の酒店で売られているのとほぼ同じ値段で提供できる(普通のフレンチレストランでは、おおむね3倍の値段がつけられている)。驚くべき仕入れ力である。

 その仕入れ力を高めるための店舗展開においても、価格帯別やイタリアン、カジュアルなど、多様なバリエーションを緻密な設計の基に展開している。しかも、ボキューズ氏をはじめとする、フレンチの高名なシェフたちをイメージ戦略で自由自在に活用している。ブランド力においても素晴らしい手腕である。

 顧客の囲い込みの手法も素晴らしい。主要な顧客を会員制の組織にまとめて強力な応援団にしている。

 株主優待には株数に応じて10%割引と20%割引があるのだが、それだけではなく、株主限定の優待イベントが驚くほど頻繁に行われる。飲食店ではよく優待割引券を配るが、これは長期的業績にはマイナスに働く。割引券で来店した顧客が、定価で再訪することは少ないからである。それに対して、株主はその会社の応援団である。どうせ行くなら、自分が株主の店に行くし、友人たちに「俺はこの店の株主だ」と自慢することもできる。しかも、「いつも」割引してもらえるのだから色々な人を連れてくるはずである。株主限定の割引であればブランド価値を毀損(きそん)しない。(国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略

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