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日本版ヘリマネの背後にソロス氏あり 活路を求め実行期待も… (1/2ページ)

 英国の欧州連合(EU)離脱、膨らむ一方の巨大な中国の債務、そして金融も貿易も安全保障も従来の枠組み廃棄を主張する米大統領選のドナルド・トランプ共和党候補など世界経済はリスクだらけで、頼みの金融緩和は効かない。閉塞(へいそく)感の中で、国際金融社会はカネをヘリコプターから大量にばらまけば、景気が良くなるという「ヘリコプター・マネー」政策に活路を求め、その実行を日本に期待している。

 中でも、熱心なのは著名投資家のジョージ・ソロス氏である。氏は英国のアデア・ターナー前金融サービス庁(FSA)長官を、ソロス・ファンド出資のシンクタンク「新経済思考研究所」ロンドン事務所上級研究員として迎え入れて、ヘリマネ・キャンペーンを展開している。ターナー氏はイングランド銀行総裁候補になった英金融界の実力者で、ヘリマネの理論家でもある。ソロス氏とターナー氏は米欧のメディアばかりでなく、日本の要人ともコンタクトして、盛んにヘリマネ政策導入の効用を説いている。

 そんな雰囲気の中、ベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が7月12日に安倍晋三首相に招かれた。バーナンキ氏は政策を最初に提起した故ミルトン・フリードマン教授の信奉者であり、あだ名は「ヘリコプター・ベン」。2008年9月のリーマン・ショックが勃発すると、ただちにドルを大量に刷って市場に流し込む量的緩和政策に踏み切った。カネを直接、消費者にばらまくわけではないが、不動産相場は次第に落ち着き、株価が上昇し、景気はなだらかではあるが上昇した。

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