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【介護離職に備えよ】60代の6割は親の介護を「会社に知らせるつもりない」 (1/2ページ)

 前回は弊社(オヤノコトネット)の調査から、「親の介護を会社に相談しづらい」「相談できない」と回答した人が80%もいたことを紹介した。親の介護で会社を休んだり、定時退社や時短勤務を申し出るのは「上司や同僚、部下に迷惑をかけるのではないか?」という思いが先行し、なかなか相談できないという人は多いのだ。

 山梨大学地域社会システム学科・西久保浩二教授の調査によると、親の介護に直面した場合、「会社に知らせるつもりはない」と回答した人は50代で5割、60代で6割だそうだ。西久保教授は「言ったところで会社に応援されないだろう」と期待が薄いことを理由に挙げている。

 もっとも、経営陣や上司自身が親の介護で苦労した経験がある会社は、社員の親の介護についても積極的なフォロー体制があるようだ。弊社の読者の中にも、会社や上司に理解があり、親の介護に親身になって対応してくれたという人も決して少なくない。

 とはいえ、すべての会社が社員の親の介護に積極的なフォロー態勢を整えているわけではない。介護休業や介護休暇の制度を使って親を介護し始めたものの、最終的には退職に追い込まれたケースも少なくないのだ。

 例えば、メーカー勤務のCさん(50代)は、母親が自宅で骨折、入退院を繰り返した後、要介護の状態になった。Cさんは会社に「親の介護で転勤や残業が難しい」と申告。会社は当初、「親の介護は子の務めでもあるから仕方がないこと」と寛容だったが、早退や欠勤を余儀なくされていくうちに社内の雰囲気が悪くなり、プロジェクトから外され、いたたまれなくなり退職した。退職後は収入が激減、一時はコンビニでバイトをしながら食いつないだという。

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