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トランプ相場 待ち受ける危ういシナリオ 米金利高、ドル高は景気を冷やす (1/2ページ)

 米国の株式市場はまさに「トランプ相場」である。株価は上昇、ドル高にはずみがついた。そのおかげで日本も株高だ。熱狂は持続するだろうか。

 グラフを見よう。まず起きたのが「ヒラリー相場」である。オバマ政権第1期の国務長官を務めたヒラリー・クリントン民主党候補に対し、米連邦捜査局(FBI)が私的電子メールを通じて国家機密を漏らしたとする疑惑について、7月5日、訴追しないと発表した。共和党のトランプ候補に対し、世論調査で優位に立つクリントン氏最大のアキレス腱が不問に付されるというので、株価は急騰した。クリントン政策はオバマ政権の継承というわけで、穏やかながら回復軌道にある景気の先行きを見通せるからだ。

 対照的に、トランプ氏は保護貿易主義や移民排斥の主張を繰り返し、民主、共和の両党の主流派が進めてきたグローバリズムを逆流させようとするので、市場は警戒した。

 ヒラリー相場は9月になると陰りを見せる。トランプ候補の支持率が上昇しはじめ、9月半ば過ぎにはほとんど差がなくなった。株価は下落、上がりかけてもまた下がる状態が10月になっても続いた。

 追い討ちをかけたのが、10月28日のコミーFBI長官によるクリントン氏への再捜査開始声明である。これでヒラリー相場は完全に終わった。両候補の支持率は再び接近した。投票日直前の11月6日、クリントン氏の私用メール問題で捜査を再開した件について、訴追しないという7月の結論は変わらないと、改めて表明した。8日の大統領選直前の世論調査では「クリントン優位」と米メディア大多数が報じたが、予想は完全に外れた。

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