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【編集局から】東芝、一体どこで間違ったのか 思い当たる一つの出来事

 不正会計問題や巨額損失問題で大揺れの東芝。事業の切り売りや会社の解体まで取り沙汰されていますが、一体どこで間違ったのでしょうか。

 古いメモを探してみると、思い当たる出来事の一つがありました。東日本大震災直後の2011年5月に東京都内のホテルで行われた東芝の経営方針説明会です。

 06年に約6000億円の巨額を投じて米原子力大手のウエスチングハウスを買収した東芝は、世界各国での原発の受注について積極的な目標を掲げていました。

 説明会では、福島第1原発事故を受けて、原発事業がどう見直すかが最大の注目点でしたが、東芝は、「目標達成の時期が数年間先送りされる可能性がある」としただけで、計画そのものの抜本的な見直しは打ち出されませんでした。

 東芝の歴代経営陣がパソコン事業での不正会計に手を染めたと当局に認定された時期とちょうど重なります。

 東芝のような巨大企業もあっという間に追い込まれました。鳴り物入りで始めたプロジェクトの失敗が見えていても方針転換できないことの恐ろしさを痛感させられます。 (N)

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