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膨張続ける中国マネーバブル 年間100兆円規模の資金流出 (2/2ページ)

 日本でも、産経新聞で適宜連載の「異聞 北の大地」が報じるように、中国人投資家が札束にモノを言わせて北海道各地を買い占めている。国土交通省は規制どころか、外国人による不動産買いを円滑にするためのガイドラインを作成している(2月26日付産経朝刊)。まとまった頭金をポンと用意する中国人旅行者目当てに、永住権がなくても外国人向けに住宅ローンを提供できるよう内規を変えた大手都市銀行もある。

 そこで気になるのは、チャイナマネーの膨張ぶりだ。2016年末の前年比増加率は11・3%で、日本は4%に過ぎない。中国本土は不動産市況の悪化や経済成長の減速が目立つが、カネだけは従来通り2ケタ台で伸び続けている。

 中国人民銀行はもともと外貨準備(外準)増加額に合わせて人民元を発行していたが、14年からは外準と切り離した。外準の裏付けのないカネがどんどん増え、中国からは年間100兆円規模の資金流出が起きている。それでも人民元が紙切れにならないのは、当局が外準を取り崩して人民元相場を買い支えているからだ。

 日本や米国が中国のマネーパワーを封じ込めたいなら、変動相場制に移行させるしかない。市場原理にまかせると人民元相場は暴落しかねず、対外投資はやむはずだ。だが、トランプ大統領だって、中国企業の対米投資を大歓迎するのだから、先が思いやられる。 (産経新聞特別記者・田村秀男)

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