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トランプ政権の圧力で円高に転じるか 現行水準周辺でふらふらする公算大 (1/2ページ)

 3月は年度末で企業収益や株価に影響する円の対ドル相場が気がかりだ。トランプ米政権の円高圧力は相場に影響するのか。

 拙論が為替相場動向を見る場合、重視するのは米国の実質金利から日本のそれを差し引いた日米の実質金利差である。

 グラフは円の対ドル相場と並列させている。昨年秋の米大統領選前からの円安・ドル高基調が昨年末で止み、円相場はこのところ1ドル=115円前後に落ち着いている。実質金利は日米それぞれの10年もの国債利回りと2通りの消費者物価上昇率の差を計算した。

 2通りの物価とは、食料品を除いた「コア指数」と、食料品およびエネルギー関連を除いた「コアコア指数」である。一目瞭然、コア指数ベースの実質金利差は米大統領選前には円相場とかなり強く連動してきた。金利差が拡大すれば円安、縮小すれば円高という具合である。ところが、エネルギー価格を除外したコアコア指数ベースの実質金利差と円ドル相場の相関度はかなり弱い。

 そこで、コア物価・ベースの実質金利差に焦点を合わせてみたが、昨年秋以降はそれまでとは一転して円相場は逆に振れている。実質金利はその通貨建て資産の価格とみなされ、市場では通常、実質金利が高い通貨が買われる。今年に入って実質金利差がゼロにまで縮小したが、このままだと円高・ドル安局面にいつ入ってもおかしくないし、今の円・ドル水準は「異例」ということになる。

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