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「財政収支悪化」という虚偽メディアに騙されるな 増税こそ財政健全化の障害 (1/2ページ)

 もうすぐ新年度。衆院で成立済みの政府予算が4月から執行されるのは結構なことだが、メディアの多くは景気そっちのけで財政支出の拡大を批判する。そして、「国民1人当たりの借金は約837万円」(昨年11月11日付の日経新聞朝刊)というフェイク(虚偽情報)で人心を惑わす。

 財政支出は「悪」で、財政収支悪化の元凶であり、増税と緊縮財政が「財政健全化」につながる「善」だという論理である。政府債務を国民1人当たりの借金と置き換えるのは詐欺論法であることは、拙論が「官僚の詐術で増税路線」(2011年9月30日付産経朝刊1面コラム)で暴いて以来、多くの読者、専門家の間では今や常識になっている。財務省はさすがに気が引けたのかホームページではそっと一文を潜らせているが、上記の日経のように御用メディアが相も変わらず唱和、喧伝するのは何とも滑稽だ。

 御用メディアや財務官僚が執拗(しつよう)に繰り返すように、日本の財政は悪化しているのか。グラフは中央政府、地方政府および公的年金などで構成される社会保障基金を合計した政府全体(財政用語で一般政府と呼ばれる)の資金収支額(赤字はマイナスで表示)の名目国内総生産(GDP)比とGDPを対比させ、推移を追っている。一般政府資金収支は国債関連を除外した財政の基礎的収支(プライマリーバランス)とほぼ一致し、そのGDP比は財政の健全度を表す。

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