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【介護離職に備えよ】中国も注目「超高齢ニッポンの行方」 親子のコミュニケーション活性化を (1/2ページ)

 アベノミクス新3本の矢で「介護離職ゼロ」が提唱されたのは2015年9月だが、最近、安倍晋三首相が介護離職ゼロを語ることはなくなった。まさか、宣言を撤回したとは思えないが、実現が限りなく難しいということから口にしなくなったのかもしれない。

 ところで、「高齢者権益保障法」という法律を知っているだろうか? 実はこれ、日本の法律ではなく、中国の法律だ。

 中国は60歳以上の人口が13年に2億人を突破しており、その後も増加している。「一人っ子政策」などで急激に高齢化が進み、農村部の若い夫婦は都市部に出稼ぎに出たまま、農村には親やその孫、老親だけが取り残されることが増えた。結果として高齢者の孤独死や老老介護が増えているという。

 そこで、前述の高齢者権益保障法が13年7月に施行されたわけだ。わかりやすく言えば、「親元(実家)への頻繁な帰省を義務付ける」法律で、「家族は高齢者の精神状態に配慮して冷遇してはならない」という趣旨の条項もあるらしい。

 実際、中国では、離れて暮らしている娘夫婦に家賃や医療費、定期的に実家に帰ってくることを求めて裁判を起こした母親が勝訴し、裁判所が娘夫婦に「2カ月に1回は親を訪ねること」を命じた事例もあるという。

 日本では考えられない法律で、私がセミナーなどでこの法律について話しても、「知っていた」という人とは、これまで出会ったことがない。

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