記事詳細

東芝危機と息吹き返した不動産 明暗分けた3・11 異次元金融緩和と五輪開催が追い風 (1/2ページ)

 世の中、何が起こるか分からない。一寸先は闇である。それを痛感させられるのが、今の東芝の惨状である。

 日本を代表するような名門企業。約2年前に利益水増しが発覚した時には、よくあるスキャンダルとしか思えなかった。それが、今や存亡の危機を迎えている。

 私は、東芝がここまで追い込まれた遠因は、東日本大震災にあると考える。東芝の事業の1つの柱であった原子力発電は、先の大震災以降大きく傾いた。福島第1原発で発生した放射能漏れ事故により、日本だけでなく世界中で原子力発電事業に急ブレーキが働いたのだ。

 それが、東芝が子会社化した米原子炉メーカー大手ウエスチングハウス(WH)の業績に悪影響を与え、今の危機につながったと考えられる。

 もし、あの想定外の原発事故が起こらなければ、東芝はこのような危機に追い込まれなかったと思う。

 一方、対照的な企業もある。誰もが知るマンション業界大手の1社だ。

 思い出していただきたい。あの大震災の当時は旧民主党(現民進党)が政権を担っていた。当時の首相は菅直人氏。あの右往左往ぶりが旧民主党政権に対する国民の信頼を地に落とした。結局、その約1年半後の総選挙で政権を失い、今の安倍政権が誕生する。

 安倍政権は景気対策としてリフレ派の主張を採用した。

 世の中に出回るお金を増やしてインフレに導けば景気が良くなるとするのがリフレ派。日本銀行の総裁には、旧大蔵省出身の黒田東彦(はるひこ)氏が就任。マネタリーベースを約4倍に増やすという日本金融史上かつてない異次元な金融緩和が行われた。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう