記事詳細

作業員恨み節「東芝は現場で何が起きているかを把握すべきだった」 破綻のWH、受注した原発建設現場の今 (1/2ページ)

 巨額損失につながった原発建設の遅れの原因は何か。今の建設現場の姿は-。東芝に巨額赤字をもたらし、経営を大きく揺るがした米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請して4月29日で1カ月。作業員たちは「東芝は、現場で何が起きているかを把握すべきだった」と指摘した。

 ◆作業急ぎ裏目

 男子ゴルフのマスターズ・トーナメントの開催地として知られる南部ジョージア州オーガスタから車で約45分。針葉樹の森が左右から迫る道を進むと、巨大な煙突のような形をしたコンクリートの塊が目に飛び込んできた。WHが2基の建設を請け負う同州ウェインズボロのボーグル原発だ。南部サウスカロライナ州のV・Cサマー原発の2基を含め、WHが受注した4基は1979年のスリーマイルアイランド原発事故後、新規着工がなかった米国で原子力産業再生の象徴とされた。

 WHの破綻後も建設工事を続けているが、発注した電力会社は建設を続けるかどうかを近く最終決定する見通しだ。

 「原発建設が長い間途絶えて、経験のある技術者や熟練工がいなくなったからな」。7年前から現場に立つジェイソン・レディックさんは、遅れの原因をこう話す。工程を管理する技術者は現場の作業を急がせたが、それも裏目に出た。

 「時給で働く自分たち作業員と違い、管理する人間は作業が一定の節目を迎えたら金をもらえる。だから節目に早く到達しようと急ぐ」

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう