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取引銀行、東芝に新たな資金繰り支援策 WD対抗へ「保護預かり」

 経営再建中の東芝に対し、主要取引銀行が新たな支援策の検討に入ったことが2日、分かった。米ウエスタン・デジタル(WD)の反対で主要行が用意した計6800億円の融資枠が活用できない状態が続いているためで、主要行は新しい策を早期にまとめてWDに対抗し、東芝の資金繰りを支える考えだ。

 みずほ銀行や三井住友銀行など東芝と取引が多い主要7行が検討しているのは、株券を銀行の手元に置くことで担保のように扱うことができる「保護預かり」と呼ばれる仕組み。

 主要行は東芝の半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の株式を担保に取ることで融資枠を活用する考えだったが、東芝と三重県四日市市の半導体工場を共同運営するWDが担保設定に反対し、今も妥協点は見いだされていない。WDは東芝との契約上、担保設定には自分たちの同意が必要と主張。東芝メモリの経営権取得に向け、交渉を有利に運ぶために揺さぶりをかけているとみられる。

 保護預かりは一般的な手法ではないが、主要行は東芝の事業継続を支えるため、対抗措置を取る必要があると判断。東芝は米原発会社の破綻処理や半導体事業への設備投資で1兆円規模の資金が必要とされる。手持ち資金や収益を考慮すると追加融資が可能になれば、東芝の資金繰りへの懸念は後退しそうだ。

 ただ銀行団の足並みに乱れが出ている。関係者によると一部の地方銀行が3月末に満期が来た融資を合計で数百億円引き揚げた。主要行の融資枠は今後、地銀が融資を回収した場合の穴埋めにも使われる見通しだ。

 主要行の中でも返済が後回しにされるとの不安が一部で出ており、三井住友など主力3行とそれ以外で調整が続いている。主要行は5月に東芝と会合を開き、融資の返済手法などを議論した。

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