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政府債務の新目標案急浮上 マイナス金利、日銀の出口は遠く

 政府は今夏をめどに新しい財政健全化計画をまとめる。現行の「2020年度の基礎的財政収支の黒字化」が達成困難なため、政府債務の対国内総生産(GDP)比を新目標にする案が急浮上しており、実現すれば日銀にとってマイナス金利政策の「出口」がまた遠のきそうだ。

 政府債務の対GDP比が目標になれば、GDPさえ増やせば国の借金を減らさなくていいことになる。財政難を理由に歳出を絞るのも難しくなり、消費税率アップのハードルも上がる。

 こうした緩めの財政運営は超低金利の長期継続が大前提。日銀が超長期金利を極力低く抑えて、政府が超長期国債を低い利払いコストで大量発行できる。事実上のヘリコプターマネーである。

 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は5月、「より少額の国債の購入で、極めて低い金利を保てる」と金利コントロールに自信を示した。日銀がマイナス金利政策を変更するなら効果の検証が必要だが、政策継続ならそれも先送りできる。政府債務の対GDP比目標の導入を日銀は了承済みか。 【2017年6月2日発行紙面から】

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