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名だたる大企業が廃止諮る買収防衛策、廃止後の株価に期待

 今月下旬に集中する株主総会の見どころの一つが買収防衛策。企業経営者の保身に悪用されるリスクが投資家に嫌われているためだ。こうした市場の声に経営者が耳を傾けるようになったのは、政府が進める株主の発言力強化の成果といえる。

 一般的な買収防衛策では、望まない買収者が出現した場合、他の株主に新株予約権を交付して買収者の持ち株比率の引き下げを狙う。新株が発行されれば、1株当たりの価値は希薄化し、株価は下落するデメリットがある。

 今年は日本通運や丸井グループ、テルモ、神戸製鋼所、住友重機械工業など名だたる大企業が買収防衛策の廃止を株主総会に諮(はか)る。これらの企業が前回の株主総会で買収防衛策を承認されたときは5~7割程度の賛成しか得られなかった。「異議なし」で淡々と進む大企業の株主総会議案としては、強い反発に見舞われた。

 買収防衛策を捨てた後の企業にとって、敵対的買収を防ぐには業績を上げて株価を1円でも高くしておくことだけ。防衛策廃止後の株価には期待が持てそうだ。

 【2017年6月5日発行紙面から】

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