記事詳細

建物と住人…2つの老化問題 深刻に考えていない管理組合、加速する「廃虚化」 (1/2ページ)

 最近、マンションの廃虚化に関する取材を受けることが多くなった。この問題、今後はさらに世の中の関心を高めていくことと予想される。なぜなら、老朽化するマンションが増えることはあっても、減ることはないからである。つまり、時間を経るにつれてこの問題は深刻化する。

 もう1つの大きな問題は区分所有者の高齢化だ。例えば、30年ほど前に分譲された物件だと、住人の大半が60歳以上の高齢者になっているところが多い。今後、年数が経過すればそれが70歳になり、80歳になる。

 建物の老朽化については適宜メンテナンスを施すしかない。というか、それをしなければ、人が住めなくなって廃虚となる。だが、メンテナンスにはお金がかかる。それを負担するのは、言わずと知れた区分所有者になる。

 難しいのは、高齢化した区分所有者はかつてほどの収入を得ていない可能性が高いということ。毎月の決まった額は払えるように家計をやりくりしても、何十万円もの一時金は負担が重かったりするケースもある。

 つまり、大規模修繕工事などという多額の費用が掛かるメンテナンスは慎重に工事内容を精査し、できるだけ将来に向けてのストックを増やすべきなのだ。

 だが、「13年に1度」という根拠があいまいな基準に従い大規模修繕を行っている管理組合が多い。しかも、それを管理会社が請け負っていたりする。そういった将来設計の甘い物件は、建物が次第に老朽化して本当に大規模修繕工事が必要な時に、資金が尽きている可能性が高い。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース