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【新・兜町INSIDE】東芝に適用していれば…「長文監査」導入の衝撃 業績不振企業に圧力

 金融庁は今秋から、公認会計士による企業監査ルールの変更に着手する。監査意見を出すまでの過程を詳しく説明する「長文型監査報告書」の導入が予想される。

 新ルールは2019年度適用の予定。監査法人によって監査結果が違うのではないかという市場関係者の長年の疑念を晴らすきっかけになる一方、経営不振企業は会社の問題点を白日の下にさらされることになる。

 これまで事実上、経営者の主観的な判断の入る余地が大きかった「減損処理」「繰り延べ税金資産の計上・取り崩し」「非上場有価証券の時価評価」などについて、監査法人が第三者の立場から適否を論じる。会計基準に続いて企業監査でも、欧米スタンダードが導入されることになる。

 たとえば業績不振の続く海外子会社について、毎年「業績回復」を予想して減損処理を逃れてきたケースでは、新ルールが逃げ道を封じる。東芝に「長文監査」を適用していれば、米原発子会社の損失が会社を傾かせるほど膨らむ前に減損処理を実施できた可能性が高い。

 【2017年7月5日発行紙面から】

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