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【新・兜町INSIDE】「企業統治」ブームの落とし穴…日興リポートが話題

 「オーナー企業は投資効率が高く高収益」。SMBC日興証券が12日付で発行した投資家向けリポートが市場で話題だ。コーポレート・ガバナンス(企業統治)の観点から、経営者が大株主でもあるオーナー企業に否定的な見解が多いが、現実は逆でオーナー企業の優位性が際立っている。

 リポートによれば、2010年初からの株価は、オーナー企業が東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る。効率性指標として機関投資家が重視するROE(株主資本利益率)も高い。創業30年以上でオーナーの株式保有比率が30%未満の企業は株主還元に積極的で、従業員の平均年収の増加率が高い傾向があるという。

 資産運用業界は最近、ESG(環境、社会、企業統治)重視が顕著だ。公的年金までが「企業統治」に優れた銘柄への選別投資を掲げているほどだ。

 しかし、組織形態をいじるだけで経営体質が向上し、株価が上がるものではない。ちなみに、粉飾決算で窮地にある東芝は高い経営監視機能が期待される委員会等設置会社の草分けだった。

 【2017年7月19日発行紙面から】

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