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業績マイナス影響“覚悟”の電通、過酷な職場環境にメス 「総労働時間20%削減」 (1/3ページ)

 広告大手の電通は27日、違法残業事件を受けて検討していた労働環境改革基本計画を発表した。人員の増強や業務の自動化などで、2019年度の1人当たりの総労働時間を14年度比で20%削減し過重労働問題の解決を急ぐ。ただ、4月までに公表する予定だった計画は取りまとめが遅れた。記者会見した山本敏博社長は「18年度末までに改革の基盤整備を完了させる」と強調したが、スピード感のある改革に向けた道のりは険しい。

 ◆1人年1800時間に

 計画の公表が遅れた理由を山本社長は「電通のやり方や仕組みを一つ一つひもとくのに時間がかかった」と弁明した。それだけ、電通の長時間労働を「是」としてきた企業風土の根深さを物語る。

 電通は昨秋以降、午後10時の社内消灯や有給休暇の義務化といった“対症療法”を打ち出してきた。だが、社員からは「家に持ち帰り仕事をしている」との声が上がるなど、抜本的な解決には至っていない。

 今回の計画では、19年度の1人当たりの総労働時間を1800時間にする目標を掲げた。具体的にはサテライトオフィス(外出先の拠点)や在宅勤務を導入するほか、週休3日制への移行なども検討する。

 ただ、計画策定を指揮した山本社長自身、労務問題に端を発するネット広告の不正請求問題で1月に社内処分を受けている。現経営陣が計画に実効性を持たせられるかは未知数だ。

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