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東芝に“追い風”なのか…くすぶり続ける訴訟リスク 米裁判所、WDの訴え認めず (1/2ページ)

 【ワシントン=小雲規生】東芝が進める半導体子会社「東芝メモリ」の売却をめぐり、工場を共同運営する米ウエスタンデジタル(WD)が差し止めを求めている訴訟で、米カリフォルニア州の上級裁判所は28日(日本時間29日)、2度目の審問を開いた。裁判所は売却差し止めを認めなかった。一方、東芝には売却完了の2週間前までにWDに通知するよう命じた。

 14日に開かれた前回審問では東芝が売却を完了する2週間前にWD側に通知する案を裁判所が提示した。両社の合意に基づく命令で、WDによる差し止め請求は事実上効力を失った。WDは今年5月に、国際仲裁裁判所に売却中止を申し立てており、今後の焦点は仲裁裁の判断に移る。

 カリフォルニア州の裁判所の命令は、東芝が売却の最終契約を結ぶ場合は契約後24時間以内に公表することも求めた。2週間前までのWDへの通知も含めて、命令は仲裁裁が仲裁人3人を選んで60日が経過するまで適用される。

 東芝の成毛康雄副社長は29日、「合意は極めて限定された期間のみ有効なものであるうえ、売却交渉を進める権利が認められたことをうれしく思う」との声明を発表した。合意を受けて、産業革新機構を中心とする「日米韓連合」との最終契約に向けた交渉を急ぐ。

 「売却にはWDの同意が必要だ」と主張してきたWDには、売却完了までの間に法的措置で対抗する余地が残る。WDは28日、声明で「われわれの権利は守られた」と命令を評価した。

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