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【田村秀男 お金は知っている】習近平氏にだまされたトランプ政権 実利に弱い足下を見透かされ…それでも漂わせる未練 (1/2ページ)

 トランプ政権内部のゴタゴタを衝(つ)くかのように、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権が2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)実験を成功させたという。シカゴまで届く性能があり、米本土にとっても北の核ミサイルが切実な脅威になった。

 本欄で論じてきたように、北の抑止を中国の習近平国家主席にまかせるトランプ大統領の甘さが露呈したわけだ。対中強硬策に転じるのは当然で、北朝鮮の外貨稼ぎに協力している中国の大手銀行を国際金融から締め出すのがもっとも効果的だ。トランプ氏は決断できるのか。

 対中金融制裁がなぜ必要か、中国と北朝鮮の貿易動向を示す本グラフはそのヒントになる。中朝貿易はほぼ一貫して、中国側の輸出超過である。ここ数年間は半年間の出超額は2~3億ドル止まりだったが、ことし上半期は8億ドル近くに急増している。金額面で北からの最大の輸入品目である石炭を2月から止めた影響による。他方で鉄鉱石などの輸入を増やしているが、石炭の穴埋めにはほど遠い。

 慢性的な外貨不足の北朝鮮は対中貿易赤字分を決済するためには、中国の金融機関からの信用供与が必要になる。中国の金融機関の協力なくして、中朝貿易は成立しないわけで、中国側が対北融資を全面停止すれば、北は中国から輸入できなくなり、追い込まれる。

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