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【新・兜町INSIDE】日銀、円高見守るだけ!? 為替介入も追加緩和もダメ

 為替市場で円高・ドル安圧力が再燃している。米トランプ政権の不安定化でドルの先高観測が後退し、円が買われているためだ。厄介なことに、日銀は為替市場への介入や追加緩和という「伝家の宝刀」を抜けない。

 世界的に為替操作への風当たりが強く、円売り・ドル買いの市場介入は事実上封じられている。人民元を低く維持する中国を批判してきた手前もあり、財務省が日銀に為替介入を指示する可能性はゼロに近い。

 次の策は追加緩和による金利引き下げだ。しかし、長期金利の誘導目標を現在の0%前後からマイナスに戻すと、銀行経営が悪化し、副作用は経済全体に及ぶ。日銀が誘導目標を変更しなくても長期金利がマイナスに動き出す可能性もある。この場合、日銀は国債を売って市場から資金を吸収する必要があり、市場への資金供給量が減ってしまう。株価急落時のETF購入枠の拡大も難しい。

 次回の金融政策決定会合は約1カ月後の9月20、21日。この間、東京市場が投機筋に狙われぬよう、日銀は見守るしかないようだ。

 【2017年8月23日発行紙面から】

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