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【最強!!バフェット流投資術】抜群の知名度誇るエービーシー・マート、驚くべき“ブランド逆流”の成功

 エービーシー・マート(2670)は日本のシューズ専門店の中ではトップクラスで、抜群の知名度を持った企業といえる。特にブランド力を高めているのは、過去に取得した2つの商標である。

 1つは「VANS」で1994年に国内商標使用契約を締結。もう1つは「HAWKINS」で95年に商標権を取得している。エービーシー・マートという店舗の名前がこれほど広がる前には、この2つの商品ブランドが業績を牽引したのは否定できない。

 また、驚くべきなのは、同社が「低価格ブランド」から「高価格ブランド」へブランドの逆流を成功させた点だ。

 一般的には、高級ブランドがタオルやせっけんなどに展開することは難しくない(ただし、高級ブランドの価値は棄損する)が、普段せっけんなどを販売している企業が1本数万円もする香水を販売するのは極めて困難である。

 その点で、かつてはどちらかといえば「安売り店」のイメージがあった同社が、1足数万円もするスニーカーの販売で覇権を取ったのは特筆すべきことだ(スニーカーそのものの地位も子供の普段履きから、最先端のおしゃれなアイテムに変身したが…)。

 同様のブランドの逆流には、当時日本の大衆車メーカーの一つだと思われていたトヨタが、「レクサス」ブランドを成功させたことがあげられる。他の世界中の大衆車メーカーがどこも成功していないことである。

 エービーシー・マートは仕入力でも抜きんでている。例えば同じ渋谷という繁華街の中に何店も出店して、在庫や販売スタッフを共通化し、効率的な運営を図っている。テレビ番組で、販売スタッフが在庫を抱えて近隣店へダッシュする姿を観た読者も多いだろう。同じ場所に多店舗展開できるのは、それぞれの店の品ぞろえなど、「差別化戦略」のノウハウがあるからである。(国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略

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