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東芝、半導体売却延期の裏に内紛「消去法社長vs武闘派副社長」 中国の妨害も予想 (1/2ページ)

 いつまでたっても半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を決められない東芝。決定力不足の背景として、社長と副社長の対立の構図もクローズアップされてきた。中国の妨害も予想されるなか、時間切れで上場廃止のリスクも高まる。

 8月31日の取締役会で米ウエスタン・デジタル(WD)陣営と契約し、正式発表という東芝の綱川智社長(61)のシナリオはもろくも崩れ去った。

 綱川氏は東芝では傍流の医療機器部門の出身で、一連の不正会計問題と無縁だったため消去法でトップに駆け上がった。不正会計を主導したとされる西田厚聡氏、佐々木則夫氏ら歴代社長が独断専行しがちだったのと対照的に、「合議を重んじるタイプ」と社内外で評される。

 社長を務めた子会社も昨年売却され、社内での基盤は不安定。「まるで権限が感じられない」(米ファンド幹部)とやゆされるほどだ。早期決着を求めている主要取引銀行や経産省内では「調整型」の経営手法が裏目に出ているとの見方も強まっている。

 声が大きいのが、売却される立場の東芝メモリ社長を兼務する成毛康雄副社長(62)だ。

 普段は温和だが、意見は曲げない「武闘派」(東芝関係者)とも評価される成毛氏はWD陣営への売却に猛反対し、決定寸前で押し戻した。

 東芝メモリは記憶媒体のフラッシュメモリーで世界2位。買い手候補のWDより格上との意識が強く、WD陣営に加わる産業革新機構の幹部は「売られる側の悲哀だが、高い球を投げすぎている」とメモリ側のプライドが交渉を妨げているとみる。

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