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売却先決定の東芝半導体、遠いサムスンの背中 韓国SKに幹部は「安心感」口にするも (2/3ページ)

 今後、WDは裁判で徹底抗戦する見通し。裁判所の判断次第では、売却自体が白紙になる恐れもある。また東芝が上場を維持するには、来年3月末までに売却を完了する必要があるが、中国の独禁法審査には時間がかかる見通しだ。

 WDは20日(米国時間)、東芝の決定に対し「遺憾に思う」との声明を発表した。

 約7カ月に及ぶ迷走の末、ようやく日本側の主導で再出発するメドがついた。だが、この間にも韓国サムスン電子をはじめとする競合他社は着々と事業拡大の布石を打っている。三重県の四日市工場を共同運営し、売却差し止めを求める米ウエスタンデジタル(WD)との関係修復を含め、態勢の立て直しは急務だ。

 韓国半導体大手のSKハイニックスが参画する「日米韓連合」への売却が決まったことで、東芝メモリは今後、SKとの関係を深めることになりそうだ。

 かつて東芝が技術を不正取得したSKを訴え、約330億円の和解金を受け取るという問題はあったが、現在の関係は比較的良好とされ、次世代メモリー「MRAM」などを共同開発している。

 主力製品であるフラッシュメモリーの世界シェアは東芝が2位で19%、SKが5位で10%。合計すれば、首位のサムスン(35%)にかなり近づく。

 もともとHDD(ハードディスク駆動装置)メーカーで、米サンディスクを2016年に買収したWDとは違い、SKは「半導体ビジネスを理解している」(東芝幹部)との安心感もある。

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