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日産、「無資格者」が出荷前検査で6万台販売停止 幹部「なぜこの態勢に…」、露呈した管理態勢の甘さ (1/2ページ)

 日産自動車は29日、国内に6つある全完成車工場で出荷前の新車に実施される最終検査を国の規定に違反する無資格の検査員が実施していたとして、同社や販売店などが保有する約6万台の在庫について販売を停止すると発表した。国土交通省は同日、日産に業務体制の改善などを指示した。

 国交省が18日以降に実施した立ち入り検査で発覚した。違反があったのは、主力小型車「ノート」や電気自動車(EV)「リーフ」など軽自動車を除く国内で販売する全21車種で少なくとも6万台に上る。違反を受け、日産は10月2日から在庫の登録手続きを当面停止し、検査をやり直す方針だ。

 自動車の運行には、保安基準の検査を受けなければならないが、一般に販売される型式指定車はメーカーが「完成検査」を実施する。国交省の通達では、検査員は「知識や技能を有する者」をメーカーが指名するとしているが、日産は通達に基づいて指名していない「補助検査員」が完成検査を行っていた。

 ■国内全工場で違反

 「完成検査員が検査を担当するよう指示している。いつからか、なぜこのような態勢になっているのか分からない」。29日の会見で、日産自動車の幹部はこう繰り返した。ただ、車両製造の最終工程「完成検査」での規定違反は国内全6工場で継続しており、同社の管理態勢の甘さが露呈。販売済みの車両についても「検査自体は実施しており問題はない。念のため改めて検査する」と述べたことは規範意識の欠如も浮き彫りにした。

 国土交通省によると、各自動車メーカーは新型車を大量生産するため国交省に対し、事前に「型式指定」を申請。メーカー側は指定を受けた車両を組み立てた後、1台ごとに完成検査員が最終的な検査を実施する。国交省側は完成検査員の指定をメーカー側に委ねており、信頼を裏切った形だ。

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