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【新・兜町INSIDE】教育の無償化実現なら…遠のく日銀の金融政策正常化 悲願達成までの道筋が見えなくなってきた

 安倍晋三首相が10月の衆院選で掲げる重要公約の1つが教育の無償化。少子化対策として幅広い層に支持されそうだが、公約が実現すれば、日銀の目指す金融政策の正常化は一段と遠くなる。

 安倍首相は子育て世帯の負担軽減を目的に、3~5歳の幼児教育の無償化を打ちだした。連立与党である公明党も私立高校の授業料無料化を公約としている。

 一方、消費者物価指数の計算上、全家計支出に占める幼稚園や保育園の月謝は0・3%。私立高無償化と合わせて0・5%近い比率だ。総選挙後も自公両党が連立政権を維持し、公約を実現すれば、2018年度以降の消費者物価指数が教育無償化分だけ落ち込むことになる。

 日銀は消費者物価指数の上昇率が2%になるまでマイナス金利を続ける方針を表明している。しかし、物価は上がらず、7月に目標達成時期を「19年度ごろ」に1年先送りするなど下方修正を繰り返している。2%の物価目標をクリアして金利を復活させるという日銀の悲願は達成までの道筋が見えなくなってきた。

 【2017年9月29日発行紙面から】

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