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【介護離職に備えよ】親を呼び寄せる際の注意点 シニア向け賃貸増も忘れてはならない「日中独居」の現実 (1/2ページ)

 先日、筆者のオフィスで開催しているセミナーにご夫婦が来場した。80歳に近い夫の母親が1人で九州に暮らしており、「今はまだ元気だが、先を考えると心配」という。東京への呼び寄せも考えているとのことだった。

 ただ、詳しく聞くと、母親にはまだ相談していないという。まずは本人の意向を確認することが大事だと伝えたが、この夫婦のような不安を漫然と抱えたままの40代、50代は相当数いるだろうと思った。

 この夫婦も、老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の区別がよく分からないと話していた。まだ母親が元気であることから、「賃貸マンションではどうだろうか?」とも尋ねられたが、筆者は「80歳近い年齢を考えれば、賃貸マンションはリスクが高いのではないか」とお答えした。

 なぜならば、昨今、シニア向けの賃貸住宅も増えてきたが、特徴と言えば、バリアフリーの仕様であったり、機械警備の見守りが付いていたりするぐらい。常駐の職員などはおらず、老人ホームやサ高住とは基本的なコンセプトが異なる。

 つまり、シニア向け賃貸はあくまでアクティブシニア向けのモノと考えるべきなのだ。

 よくよく考えてほしい。仮にシニア向け賃貸マンションに80歳近い田舎の親を呼び寄せたとしても、「日中独居」であることを忘れてはならない。高齢になり、長年住み慣れた故郷を離れて東京で暮らすのは、さすがにしんどい。共働きが当たり前の現在では、子供の見守りはなく、ほぼ1日中ひとりで過ごさなければならない。生活のサポートをしてくれる常駐職員もいないので、まさに孤独である。

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