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【人生二毛作】音響機器営業マンが行政書士に 役所の手続き代行から終活まで「士業の業務に固執しなかったのがよかった」 (1/2ページ)

 会社を辞めて独立するというと、すぐに思い浮かべるのが資格ビジネス。「第二の人生」を支える有力な武器として、何らかの資格を取得するシニアが増えている。だが資格で飯を食うのは非常に難しい。行政書士の寺田淳さん(60)も最初は苦労したという。

 「退職金を含めてそれなりの蓄えはありましたが、3年で食いつぶしました」

 大学を卒業後、「第二のソニーという評判」の音響機器メーカー、パイオニアに入社。会社の業績は絶頂期で、製品は飛ぶように売れていた。29年勤め、うち27年間はカーオーディオの営業マンとして従事。

 開業のきっかけは経営危機。主力のオーディオ機器がウオークマンや低価格のミニコンポに市場を奪われ、倒産寸前にまで業績悪化。2009年秋に勧奨退職制度が打ち出されたのを機に「退職金割増がけっこういい条件だったので」52歳で退職。

 27歳の時に行政書士の資格を取得していた。すぐに開業するわけではなく、定年後を考えての資格取得だった。

 行政書士は役所に提出する書類の作成や申請を代行するのが仕事。市民と役所をつなぐ「街の法律家」でもある。顧客の秘密を守るという仕事の性格上、自宅で開業することはできない。まず事務所を借りなければならず、寺田さんは退職後、交通の便がいい東京・新橋駅前のビルに事務所を借りた。

 起業と終活相談が主な領域。会社設立などに関わる通常業務の他、独立したいという人の相談やアドバイスを行う。パイオニア時代の営業経験が役に立っている。

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