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【住まいの処方銭】湯煎で日常の味を 被災時に活用したい「ポリ袋クッキング」

★在宅避難のポイント(2)

 前回の、主食の確保に続き、副食は…。コツは「あるもので工夫」だ。

 NPO法人(特定非営利活動法人)千代田マンション交流会(東京都千代田区)は先月、2回目の「被災時サバイバル・クッキングセミナー」を開催した。同区は、大地震の際に大規模延焼の可能性が低いため、自宅に留まる「地区内残留地区」を提唱する。同会の九十九(つくも)雅博理事長は「昨年、このセミナーが好評だった。今年も多くの人に生かしてほしい」。

 講師は、在宅避難に向けて10日備蓄を提唱するマンション防災士の釜石徹さん。「まず自宅にある食材で何日程度食べられるかを試してほしい」と、そのための工夫を紹介。レトルト食品や缶詰を使えば1週間程度は大丈夫。10日分に足りないなら買い足して普段から食べ慣れておきたい。

 この日、紹介されたのは「ポリ袋クッキング」。食材を空気を抜いたポリ袋に入れて湯煎するだけの簡単調理法だ。被災時用で備えたいのは、カセットコンロ、ガスボンベ、水、ラップ、輪ゴム、高密度ポリエチレンの袋。

 カセットコンロは温かい調理に不可欠。使ったことがなければ着火訓練も忘れずに。高密度ポリエチレンは、100度以上でも溶けず、破れにくく何度も使用できる。ネット通販で入手可能。通常のポリ袋は、耐熱度不足で使用不可。

 「ポリ袋クッキングなら、自宅の調味料を使えて普段と同じ味になる。蒸し物や煮物ができるのもよい点」と釜石さん。

 75グラムの研がないお米と水100ccを入れた袋、卵3個と缶詰のやきとり1缶を混ぜた袋などを、湯煎にかけるアイデアが披露された。湯煎の水は風呂の残り湯でOK。参加者からは「卵焼きはフライパンで作るよりおいしい」などの声が挙がった。

 釜石さんは「被災時、温かい食べ物にはほっとさせられるはず。活用してほしい」とアドバイスする。(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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