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【新・兜町INSIDE】王子HD、情報開示手腕に高評価 「悪影響は最小限」で神対応

 王子ホールディングス(HD)が6日に予定していた9月中間決算発表を延期した。東芝のような不正会計事件を連想しやすいが、王子HD株への悪影響は軽微だった。仮に過去の決算を訂正しても影響は純利益で70億円程度と明示したためで、「危機管理策として他社も参考にしてほしい」(銀行系証券のアナリスト)などと高く評価する声が聞かれる。

 問題となっているのは2013年3月期のグループ会社の植林資産の評価。当時は新日本監査法人が監査を担当していたが、17年3月期からPwCあらた監査法人にバトンタッチしている。

 ただ、王子HDの連結純資産は6月末で7701億円あり、会社側が示した最大額を過去にさかのぼって利益から削っても、影響は約1%にとどまる。

 7~9月期業績を踏まえたアナリスト説明会は予定通り16日に実施されるとみられ、普通社債の利回りもわずかな上昇にとどまっている。今後、この種のマイナス情報を出す企業があれば、影響額を明示するかどうかが投資のポイントとして重視されそうだ。

 【2017年11月10日発行紙面から】

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