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【新・兜町INSIDE】株式含み益が過去最高に 政府は批判も持ち合い株売却進まず

 上場企業が保有する株式の含み益が19兆円台に達し、保有株の時価評価データの開示が始まった2001年以降で最高の水準に膨張したもようだ。株式の持ち合い解消が遅れる中で、株価の底上げが一段と進んだことが原因。企業の「貯め込み過ぎ」に対して政府・与党は批判を強めるが、経営者の意識は変わらず、持ち合い株の売却は一筋縄ではいかないようだ。

 9月中間期末の含み益は推計18兆円。10月以降、東証1部全体の動向を示す東証株価指数(TOPIX)は最大8%上昇し、これを受けて上場企業の含み益も拡大している。

 持ち合い株についてはこれまで、株価の低さを売却しない理由に挙げる企業が多かった。しかし、日経平均株価が1990年代前半の水準まで上昇し、含み益は増えるばかりだ。

 企業経営者からは「政府の言う通りデフレ脱却に成功するなら、株価は今後も上がる。急いで株を売るのは株主の利益にならない」(地方銀行)、「経営悪化への備えは経営者の義務」(建設会社)などと、抗弁する声が上がる。

 【2017年11月22日発行紙面から】

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