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【介護離職に備えよ】介護離職者いまや年間10万人超 制度の変化への知識と覚悟を (1/2ページ)

 先月末、筆者の事務所で「親の介護」をテーマに某企業の従業員を対象としたアンケートを実施・回収した。対象者は20代以上で、親の介護に直面する確度の高い40代~50代から下の世代は「介護離職」に対する関心は比較的薄いだろうと想定していたが、ふたを開けてみると意外にも年齢に関係なく、40-50代で関心が薄い人もいれば、20代、30代で関心が高い人もいたことに少し驚いた。

 ただ、厚生労働省が省を挙げて取り組んでいる「仕事と介護の両立」、具体的には育児・介護休業法について、しっかり理解している人は決して多くはなかった。

 いまや年間10万人を超える介護離職者が、これから増加の一途をたどることは言うまでもない。介護離職はまさに、全世代に関わる問題だ。高齢化に伴う社会環境の変化と、私たちの生活を取り巻く制度の変化などには十分注意を払っておくべきなのだ。

 ご存じかもしれないが、政府は先月末、介護報酬をプラス改定する方向で調整に入った。介護の受け皿整備や介護に関わる人材の処遇改善などが狙いだが、高齢化の進展による社会保障費の伸びは2018年度で6300億円と見込まれており、政府としてはこれを5000億円程度に抑える目標を掲げている。今回は「薬価」を大幅に引き下げるメドが立ったため、介護報酬を引き上げても目標が達成できると踏んだのである。

 一方で、利用者の負担や介護保険料が増えることは覚悟しておかなければならない。しかし、筆者が講師を務めるセミナーなどで参加者に聞くと、自分たちを取り巻く介護保険の改定や介護保険料、受けられるサービスについて無関心というか無頓着な人が意外にまだまだ多い。

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