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地方攻勢のディスカウント店、地場スーパーは独自色で対抗「商品やサービスさらに充実させる必要ある」

 低価格が売りのディスカウント店やドラッグストアが、これまで比較的手薄だった地方への出店を強化している。客足を奪われた地場スーパーは、高齢者向けの品ぞろえ強化など地元密着を打ち出して対抗しようと懸命だ。

 滋賀県東部・豊郷町の国道8号沿いの一角には、今年相次いで開業したディスカウント店などが立ち並ぶ。ドンキホーテホールディングス(HD)が運営する「MEGAドン・キホーテ」のはす向かいにはイオン系の「ザ・ビッグ」が営業し、近くにはドラッグストアのコスモス薬品の店舗も。買い物に訪れたパートの女性(35)は「値段を比べて(店を)使い分けている」と話す。

 ドンキホーテHDは、閉店した商業施設の建物を活用して短期間に低コストで出店する手法で、全国に店舗網を拡大。来年2~3月には、資本提携したユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のスーパー6店をディスカウント型などに業態転換する。九州が地盤のコスモス薬品も、2017年5月期に22店を関西で開業し「集中出店で知名度を上げる」(担当者)戦略だ。

 異業態の相次ぐ出店で収益を圧迫されている地場スーパーは対応を急いでいる。平和堂は17年8月中間連結決算で、本社がある滋賀県内の既存店売上高が4年ぶりに前年割れに陥り、平松正嗣社長は「ディスカウント店の価格競争の影響を受けた」と打ち明ける。対抗策として減塩や低カロリーにこだわった弁当を販売し、健康志向の高齢者の取り込みを図る。

 和歌山県が地盤のオークワも「ドラッグストアなどの開店ラッシュで業績が下振れた」(神吉康成社長)として、店内で焼き上げたパンのコーナーや、対面で鮮魚を調理する水産売り場などの導入を順次進める。

 日本総研の石川智久関西経済研究センター長は「スーパーに求められているのは地元のためにという発想。高齢者向けなどの商品やサービスをさらに充実させる必要がある」と指摘している。

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