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【図解で分かる「決算書」の仕組み】オンライン教材が好調の「すららネット」 強固な財務基盤、上場でさらなる成長期待

 本日は、オンライン学習教材を提供する、すららネットをピックアップする。先週、東証マザーズに上場したばかりの同社であるが、その実態はどうなっているだろうか。2016年12月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産全体に占める純資産の割合は70%以上あり、安全性には全く懸念はない。上場時の増資により、資本金がさらに約2億円追加されたので、財務基盤はさらに強固になっているだろう。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。売上規模は小さいものの、営業利益率は13・9%、最終利益率9・1%と収益性は高い。学習塾や学校などにオンライン教材「すらら」の導入を提案し、生徒に付与するIDにつき月額課金を徴収するBtoBtoCのビジネスモデルだ。教師などの人件費抑制ができるため、導入する学校等が増えており、生徒ID数は右肩上がりで増えている。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業でのキャッシュの稼ぎを示す営業C/Fはプラスであり、キャッシュ面でも順調なことがうかがえる。そして、獲得したキャッシュをソフトウェアへの投資などに充当している。

 上場により調達した資金も、大半はシステム開発投資・機能強化に充当するというため、さらなる成長が期待できるだろう。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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