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EVシフト、商機つかめ 「100年に1度」変革の波 (2/2ページ)

 エンジン車の製造に必要な部品は1台で3万点とされるが、DTCはEVになると、エンジン部品約7千点を含む2万点近くが不要になるとみている。駆動・伝達、操縦部品は半数近く、電装品・電子部品も大部分がEVには使われないという。日本自動車部品工業会の志藤昭彦会長(ヨロズ会長)は「世界の潮流とも言える変化に対応していく必要がある」と危機感を示す。

 一方で、EVで使われる部品は新たな需要が生まれるとみられ、メーカーには大きな商機となる。既に米EVメーカーのテスラにリチウムイオン電池を供給しているパナソニックは、トヨタとの提携で事業拡大に弾みをつけたい考えだ。パナソニックの津賀一宏社長は「自動車産業は変わろうとしており、カギを握る電池はわれわれにとって重要な事業だ」と力を込める。

 1回の充電でEVが走行できる距離は、電池の容量に依存するため、トヨタの寺師茂樹副社長も「電池を制するものが電動車を制す」と指摘する。同社は、大容量で安全性も高い次世代の「全固体電池」に関して2020年代前半の実用化を目指している。

 電池にためられた電気を動力に変えるモーターや、直流電流を交流電流に変換し、モーターの回転数を制御するインバーターも重要な部品だ。モーターでは、日立オートモティブシステムズがホンダと中国で共同出資し、日本電産が仏自動車大手PSA(旧プジョー・シトロエングループ)と今春に合弁会社を設立するなど、EV需要の拡大を見据えた動きが活発化。安川電機はモーターとインバーターを組み合わせた製品の供給を拡大している。

 日本の産業はEVによる変革の波に乗れるのか。今年は、それを占う年となりそうだ。

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