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【新・兜町INSIDE】日銀、ETF購入で年300億円が証券業界へ 難しい理論構築迫られる

 日銀は22、23日、今年最初の金融政策決定会合を開く。日経平均株価が26年ぶりに2万3000円台に乗せたとあって、株安時の緊急避難策として始めた上場投資信託(ETF)購入の是非も本格的に議論されそうだ。

 日銀が昨年1年間で購入した上場投資信託は約5兆9000億円。制度創設以来の購入額は累計17兆円を超えており、株高による値上がりで、日銀の保有するETFは20兆円を軽く上回っている。

 日銀のETF購入については、期限も売却開始時期も明文化された規定がない。ただ、昨年10月会合では、ETF買いの「副作用」に言及があり、気の早い市場関係者は「将来の政策変更に向けた長距離砲」と受け止めている。

 国債は事実上ゼロコストで保有できるのに対して、ETFは運用会社などに信託報酬を払う必要がある。元本が20兆円だと、信託報酬は年300億円にもなる。「国庫に入るはずの日銀資金が運用会社など証券業界に流れている」との批判もあり、株高下でのETF買いについて、日銀は難しい理論構築を迫られている。

 【2018年1月10日発行紙面から】

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