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「家賃ゼロで儲かる」勧誘、シェアハウス運用会社がトラブル 事業モデルは早期に破綻、自転車操業状態に

 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する不動産会社スマートデイズが物件所有者への賃借料支払いを突然停止したトラブルで、同社は「独自の事業モデルで家賃収入ゼロでももうかる」とうたって物件購入を勧誘していた。事業モデルは早期に実質破綻し、物件売却に伴う利益を賃借料に回す自転車操業だった可能性がある。

 同社は販売した物件を所有者から一括して借り上げて各部屋を賃貸するビジネスを柱に、入居者と働き手を求める企業をつなぐ人材あっせんなども手掛けていた。今月12日に引責辞任した前社長は著書で、家賃以外の収入も得る不動産業界の常識を覆すモデルと説明。「究極的には『家賃0円』にしても経営が成り立つ」と強調していた。

 ある所有者の男性は物件購入の契約時に、同社の担当者から「人材あっせんなどの手数料で利益が出ているため、保証した賃借料の支払いと入居率は関係ないと説明を受けた」と話す。

 だが関係者によると、入居率は40%前後と低迷し、損益が黒字に転じるとされる60%を大幅に下回っていた。人材あっせんなどの収入も月に数百万円にとどまり、賃貸部分の赤字を埋めるには程遠い状況だった。

 このため、どんどん物件をつくって販売し、賃借料に充てる資金を確保していたとみられる。昨年10月に地方銀行のスルガ銀行が物件を購入する人への「アパートローン」を打ち切ったことで同社は販売予定だった物件の売却が頓挫し、一気に資金繰りが悪化した。所有者は700人程度とみられ、地方在住や、まだ物件を建築中の人も多い。

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