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【オトナの社会科見学】東京タワー建設秘話や、業界の昭和秘史がのぞける「建設産業図書館」

 「建設産業図書館」は、東日本建設業保証の社会貢献事業で、建設産業をテーマとする専門図書館。一般閲覧者も館外貸し出しができる。

 筆者は昭和30~40年代に東京都新宿区で育ったが、都市が建設事業により刻々と変化した時期だった。東京五輪前後、下落合から西落合に続くマッチ箱のような家々が軒並み撤去されてまっさらになって、放射7号線(新目白通り)が開通したのを思い出す。

 同館には、明暗両面を含み、その時代の建設産業の姿が分かる多くの記録・資料が残る。「恐るべき労働」(1961年・三一書房)では、当時完成した東京タワー建設にまつわる秘話を紹介。地上60メートルで作業していたとび職が足を滑らせて落ちて即死したが、ほとんどメディアに載らなかったという。

 半面、昭和期ならではの緩いエピソードも。「東京高速道路 30年のあゆみ」では、首都高速が建設された昭和30年代、数寄屋橋の現場から日劇ミュージックホールの楽屋がのぞけたと担当者たちが座談会で語っている。「日劇というネオンサインがあって、『日』というところの窓がちょうど楽屋なんですね」と。春川ますみらが活躍していた頃だ。(矢吹博志)

 ■「建設産業図書館」(東京都中央区築地5の5の12浜離宮建設プラザ1階、(電)03・3545・5129)9時30分~16時30分 利用料金無料 休館日は土、日曜日・祝日・年末年始・特別整理期間

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