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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「春」》デジタルの春、でもやっぱり紙が好き

 休日、息子がずっとタブレット端末を見つめていたので、「ゲームばっかりして。やめなさい」と叱ったら、「ゲームじゃないし。これは宿題!」としらけた目でにらまれてしまいました。もはや宿題もタブレット端末でする時代がやってきたようです。画面に指を滑らせながら学習する息子に的外れな難癖をつけたことをわびつつ、昭和世代の私は隔世の感に遠い目をしてしまいました。

 タブレット端末は今後ますます教育のマストアイテムになっていく気配です。小学校で平成32年度から、中学校で33年度から完全実施される新学習指導要領では、子供たちの学習の基盤となる資質・能力の一つに情報活用能力が盛り込まれ、子供向けの通信教育でもタブレット端末を使ったサービスが充実してきました。

 スマホ慣れした母親たちもまたタブレット端末を学習に活用することには賛成のようです。出版社「KADOKAWAアスキー・メディアワークス」などが昨年、女子小学生365人とその保護者に子供のタブレット端末の使用について聞いた調査では、保護者の44%が「子供にタブレット端末を使って学習させたい」と答え、「そうさせたいと思わない」(27%)を上回りました。

 ところが読書に関しては反応が真逆となりました。同じ保護者にタブレット端末での読書について聞くと、「(子供に読書を)タブレット端末でさせたいと思わない」という答えが57%を占め、タブレット端末肯定派(22%)の2倍以上となりました。

 学習でのタブレット端末の使用には賛成で、読書にはノー。学習と読書で保護者の反応が分かれたのはなぜでしょう。液晶画面のブルーライトの目への負担を理由とするなら読書も学習も変わりがないはず。紙からデジタルという時代の流れに、学習方法のほうは従うけれど、読書のほうはささやかな抵抗感がいまだにある-そんな印象を受けました。

 学習から受け取るのは知識や情報が主ですが、読書はそれにとどまらない気がします。例えば物語を読むと胸がしめつけられたり、高揚したりと感情が忙しく働きます。しかし勉強中にこうした感情はほぼ生じません。 昭和世代の私は装丁から用紙の質感も含めて作品の世界観が表現されている気がして、かさばるけれど紙の書籍で手元に置いておきたい、と思ってしまうのです。それは大切な人からもらった手紙を宝箱に入れておく感覚と似ている気がします。同じメッセ-ジをEメールでもらっても、保存場所が端末の中じゃ味気ないと感じてしまうのです。(A)

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 数年前手に入れた電子書籍用端末「キンドルペーパーホワイト」をまったく活用できていない43歳。

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。1月のお題は「春」です。

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