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【週刊クルマのミライ】SUBARUの価値を高めるのに必要なのは燃費性能 (1/2ページ)

 2017年暦年のグローバル販売が107万3057台、日本国内における登録車販売台数も14万4143台と、いずれも過去最高を記録、絶好調といえるのがSUBARUです。国内で起きた完成検査問題もあり、けっして順風満帆とはいえない面もありますが、少なくとも2017年の数字は好調を示しています。

 好調な販売を支えているのはSUBARUブランドの価値が高まっていることにあるでしょう。中でも先進安全技術「アイサイト」の持つアドバンテージがブランド力を引き上げていることは間違いありません。またSUBARU伝統の水平対向“ボクサー”エンジンによる独自性もSUBARUのブランディングには効いていると感じます。ボクサーエンジンを縦置きしていることに由来する「シンメトリカルAWD」の駆動レイアウトは、その走りの良さにつながるテクノロジーであり、メカニズム面でのアイコンです。そこに共感しているスバリスト(ファン)も多いことでしょう。

 しかし、そこにこだわり過ぎるのは落とし穴になるかもしれないと感じることがありました。それは先日、SUBARUのエンジニア氏と食事をしながら話す機会があったときのことです。将来のパワートレインについて雑談的にディスカッションしているとき「エンジン担当の技術者の中には、エンジンと心中すると言っている者もいます」という発言があったのです。とくに強い意思を感じる文脈でもなく、本当にさり気ない一言といった流れで出てきた、この言葉が耳に残ります。

 現段階で内燃機関の可能性を否定するものではありませんし、とくにSUBARUのボクサーエンジンについては最大熱効率の面などで伸びしろは十分にあると思います。しかし、パワートレイン系エンジニアが電動化を全否定するようなマインドであることを、まるで矜持のように表現する文化というのは少々恐ろしいと思うのです。社内文化として“ボクサーエンジン”が不可侵なのは容易に想像できます。生産ラインや車体の基本設計を考えると、いまさら水平対向以外のレイアウトを取ることは非合理的ですから。ただ、そうした状況がエンジンへのこだわりを必要以上に強くしているようであれば心配です。

clicccar クリッカー
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