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【図解で分かる「決算書」の仕組み】「外食の雄」としての収益力を回復 日本マクドナルドHD

 本日は、日本マクドナルドホールディングスをピックアップする。数年前まで業績不振にあえいでいた同社であるが、直近の実態はどうなっているだろうか。2017年12月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の比率は66%もある。安全性については特段問題にはならない水準である。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。営業利益率7・5%、最終利益率9・5%と収益力が回復している。前の期と比べると営業利益は実に3倍近くもの増加となった。積極的な新商品の投入や、「マクド・マック対決」などの話題性あるキャンペーンなどの効果で売上高は右肩上がりで増えている。また、不採算店の閉鎖などで、コスト削減にも成功している。

 かつては、使用期限切れ鶏肉の使用や異物混入などの問題で顧客離れが深刻化し、連続して赤字だった時期もあるが、ようやく「外食の雄」としての収益力を取り戻した。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業での稼ぎを表す営業C/Fが大きく、そのキャッシュを使って店舗の改装や借入金の返済に充当している。

 業績が回復したとはいえ、外食業界は競争が激しく、かつ、コンビニなど周辺業界も外食業界を侵食している。今後も同社の動きに注目したい。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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