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【こんな時代のヒット力】発売まで15年、日本初『シワ改善』医薬部外品 ポーラ「リンクルショット メディカル セラム」 (1/2ページ)

 1本1万5000円を超える美容液が94万本、130憶円も売れている。ポーラ(東京都品川区)の「リンクルショット メディカル セラム」である。

 ここまでの道のりは決して平坦(へいたん)ではなかった。開発に7年、承認までさらに8年の計15年かかり、「何度も挫折しそうになった」(執行役員・商品企画部部長、山口裕絵氏)という。

 開発が始まったのは2002年。当時、就任間もない鈴木郷史社長が「新創業宣言」を発表、全社にチャレンジの機運が高まっていた。

 着目したのは、シワ対策。シミと並び女性の二大悩みだが、「シミは化粧で対策できるが、シワはヒアルロン酸注射など医療で治すもの。それが業界の常識だった」(同)ため、手つかずの分野だった。

 開発は、シワの原因の研究から始まった。紫外線がシワを深くするという事実は確認されていたが、原因は不明。論文を読み、仮説を立て、実験を重ねて要因を探る地道な作業が続いた。

 その結果、傷に集まる「好中球」が放出する「好中球エラスターゼ」がシワの原因であることを発見する。世界初の快挙だった。「好中球エラスターゼ」はタンパク質の分解力が高く、コラーゲンなど肌成分を分解するのだ。これを突き止めるまでに2年かかった。

 次に医薬品や食品など5400種の素材を試し、有効成分を探した。通常では考えられないほどの労力と時間を費やした。さらに5年である。

 だが、ここまでは「開発者にとって頑張れる苦労」だったと山口氏は言う。この後、厚生労働省が機能を認めた医薬部外品の承認を得るという壁が大きく立ちはだかった。

 新しい分野だけに「シワの定義」から求められた。さらに、新規成分への慎重さから審査は一段と厳しくなった。

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