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【田村秀男 お金は知っている】なぜ仮想通貨が世にはばかるのか 金融システムに適合、当局も認定やむなし (1/2ページ)

 ビットコインなど仮想通貨は相場がたったひと月で2倍になったり、半値になったりと激しく動く投機の塊だ。交換所からの巨額の資金流出事件も起きるし、犯罪組織の不正資金の温床にもなるなど、社会的には問題だらけだ。にもかかわらず、仮想通貨がますます世にはばかるのはなぜか。

 それを考える前にまず質問。目に見えない電子空間のなかでしか存在しないのに、仮想通貨がなぜ「通貨」になるのか?

 優等生なら以下のように答えるだろう。お店次第だが、モノが買えるし、食事代が払える。円やドルなどと交換できる。ネットを使って容易に海外送金できる、と。

 それにしても、通貨、あるいはおカネって正体は何だろうね。

 金融用語でいうマネー(おカネ)とは、現金と銀行預金の合計、さらには現金に簡単に替えられる投資信託や国債などの証券も含まれる。調べてみると、現預金の総額のうち、現金は日本で9%、米国で8%程度に過ぎない。残る預金通貨は市中銀行のデータセンターに記載された数値情報であり、それを統括するのが日銀など中央銀行のデータセンターだ。

 日銀は異次元緩和政策によって、最大で年間80兆円ものカネを金融機関に流し込む。金融機関はその資金をもとに家計や企業に融資すると預金になって還流し、その預金が原資になって新たな融資がなされ、預金が増える。つまり預金通貨という名のマネーが創造され、増殖する。

 技術面でみれば、この取引はコンピューター端末間で行われる。つまりおカネの創造とは電子空間上で追加記載された数値のことで、最終的なカネの増加額は中央銀行のデータセンターで確認される。何のことはない。電子空間上でおカネの取引データを追加記載した分が創造されたおカネということになる。

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