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【田村秀男 お金は知っている】なぜ仮想通貨が世にはばかるのか 金融システムに適合、当局も認定やむなし (2/2ページ)

 ビットコインはこの記録作業を「採掘」と呼び、民間業者の大型のコンピューター装置によって行われる。取引記録を追加すれば新たなカネが創造されるとみなし、その業者は報酬として追加ビットコインを得るという。つまり、仮想通貨は法定通貨を単位に成り立つ通貨・金融システムに適合するのだから、当局も通貨として認定せざるをえなくなったのだ。

 権威ある中央銀行としてはどこの馬の骨かもわからぬ業者にカネを創造されたら、面白いはずはない。日銀の黒田東彦総裁は「仮想通貨には裏付けとなる資産がない」とけなす。法定通貨は徴税権を持つ国が価値を保証するという論法だが、欺瞞(ぎまん)ではないか。

 インフレになれば価値が損なわれる。悪性インフレになれば法定通貨は紙くずになるが、国家は知らぬフリで、国民は泣き寝入りするしかない。ビットコインの場合、その点、発行上限を定めており、金鉱と同様、残存量が少なくなるにつれて、採掘量は減る仕掛けになっている。

 仮想通貨の時価総額は2月下旬時点で4500億ドル(約48兆円)。14兆ドル弱の米国のおカネの総量に比べると大したことはないようだが、仮想通貨の時価総額はたったひと月で2000億ドルも増え、年間で増加額が7000億ドル前後の米国マネーに匹敵しかねない。中央銀行はさて、どうするのか。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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