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【榊淳司 マンション業界の秘密】金融政策と不動産市場の危うい関係 緩和で「好景気」も世界は引き締めへ (2/2ページ)

 黒田氏が総裁に就任して以来、不動産市場は地域限定ながらバブル化してきた。金利低下とマネタリーベースのおかげで不動産市場にも潤沢な資金が流入し、価格を押し上げたのだ。

 しかし、米国でも欧州でも金融は緩和から引き締めへと政策転換されている。日本だけがいつまでも金融緩和を続けてはいられない。実際、統計的には景気が回復しているのに金融政策だけが「不況対策」になっているのもおかしな話だ。黒田氏は「物価上昇目標年率2%」という公約を先送りしていることをメディアからたたかれているので、メンツ的に景気対策の看板を引っ込められないだけかもしれない。

 仮に、日本も世界の潮流にならって金融引き締めへと政策が転換されると、不動産市場はそれを転機に下落へと潮目を変える可能性が高い。そうなると、当然マンションの価格も下落基調となる。

 現状ではリーマン・ショック級の事件が起こらない限り、不動産市場の急激な下落局面は訪れないだろう。しかし、金融情勢は常に要注意。今や金融政策とマンション市場は危うい連動関係にある。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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