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【こんな時代のヒット力】軽量スリム化ノートで小中高生のボヤき解消 コクヨ「スマートキャンパス」 (1/2ページ)

 ヒットのヒントは日常にある。それに気づき動いた者にだけ、ヒットの女神はほほ笑む。

 コクヨ(大阪市)が2017年1月に発売した「スマートキャンパス」の開発は、同社ステーショナリー事業本部ものづくり本部、冨田勲氏が見た電車内の風景から始まった。

 「電車に乗るなり鞄を床に置いた中高生がいて、鞄、重そうだな、これをノートで解決できないかな」と考えたという。

 同社の「キャンパスノート」シリーズは1975年の誕生。当時主流だった糸とじノートの「フラットに開かない」などの問題を「糊付け」の「無線とじ」で解決して大ヒットした。以後、5世代を重ね、年間1億冊以上を販売する実用ノートのロングセラーだ。2008年に発売したドット入り罫線ノートは大ヒットし、東大合格生の3人に2人が使うという。

 ノートの開発といえば、「学習支援」や「使いやすさ」を目的にすることが多い。しかし、冨田氏が目指したのは「荷物が重い」をなんとかしようという切り口。そのため、何度も調査を繰り返した。

 荷物が重い理由は、11年度から実施された学習指導要領改訂だ。「脱・ゆとり教育」に転換したことで、教科書のページ数が中学生で各教科平均35・5%も厚くなっていた。

 「鞄が重い」。子供たちはそうボヤいた。実際、体重20キロほどの小学校低学年で平均8キロ。中学生になると、鞄の重さは10キロを超えるという。

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