記事詳細

【経済快説】「スルガ型サブプライム問題」が心配 日本の場合は貸家用のローンの不良化 (1/2ページ)

 スルガ銀行は5月に発表済みの2018年3月期の連結業績を大幅に下方修正する調整に入った。同行ではシェアハウス向けに、多数の書類改竄(かいざん)を行った不正融資が事件化しているが、アパート向けの融資も含めて、貸し倒れに備えた引当金を100億円規模で追加計上することとなる見込みだ。

 連結純利益は発表済みの210億円から半減する公算が大きい。そして、スルガ銀行には、現在の日本の金融の問題点が集約されている。

 日本国内に銀行にとって有望なビジネス機会が乏しい。金融庁が言うように、有望なビジネスを発見したり育てたりするような融資を行うことができると望ましいが、これは、達成困難な理想論だ。もともと銀行には「ミドルリスク、ミドルリターン」を確実に収益化するような高度な判断能力などない。

 「かぼちゃの馬車」のシェアハウスでそうだったように、ビジネスの収益性評価ではなく、債務者の属性(大企業の会社員か、自宅などの資産があるかなど)を見て貸し込む程度が「できるだけの努力」なのだ。

 そして、良い融資機会が乏しいところに、長期金利を固定する日銀の金融政策によって、利ザヤを潰されて、銀行の収益はさらに圧迫を受けている。

 スルガ銀行は、業界内では早くから、利益率が高い個人向けのビジネスに重点を移し、これ自体は今までそれなりに奏功してきた。

 ただし、銀行が注力する個人向けビジネスは、必ずしも個人にとって好ましいものではない。

zakzakの最新情報を受け取ろう